誰か助けて



誰も聞かないで










cocoon





ゆったりとした繭に護られてる様な、奇妙な感覚。

いつだってそう、あいつが傍に居て、包まれる心地よさ。

「樺地・・・助けて・・・」

弱弱しい声亡き悲鳴。



都合の良い声だから、届かないで。
「助けて・・樺地・・・」

見えない絶望に押しつぶされかけていた。
思い出してしまった過去。










もう、だめだ。

もう、自分ではどうにも出来ない。





「樺地・・・助けて・・・」





傍にきて。



此処に居て。



放さないで。





愛していて。











か ちゃ り





「跡部さん?」

もう、焦点の合わない瞳、ぼんやり、それでも見つけられる。お前だけは、ちゃんと見つける。

「か ば じ・・・」

「どうしたんですか?ねむれないのですか?」

優しい声、やさしいこえ、

「かばじ、こわい・・・あいつが・・・」

急いで走ってくる。

いつもゆったりしている樺地の、とても速い足音

「かばじ・・・」

強く抱きしめられた。頭から背中を、ゆったりと撫でながら、だいじょうぶだとささやかれつづけた。

「大丈夫です。貴方はいつだって、俺に甘えていて善いんです。貴方の怖いもの、俺が全て排除します」

「うん」




と ん   と ん   と ん   と ん   と ん





こわくない、だいじょうぶ。ずっと囁かれて。

背中を叩くゆったりしたリズムに、おちついてくる。

こわくないよ、まもっているから。

ああ、ゆったりとした繭に護られてる様な、奇妙な感覚。





俺が二度と怯えないように、もう だから、離れないで。


















































20040919