これはあたしの我慢です。

そしてどうか、貴方には幸せになって欲しい。





ハナミズキ



泣いてもいいと言われて、馬鹿みたいに泣いてしまった夜に、そのまま泣きつかれ寝てしまったあたしは、しらないうちに暖かい布団へ寝かされていました。
織姫は強い、いい女よと、何度も何度もささやきながら、あたしが目を覚ますまで乱菊さんは抱きしめていてくれました。



「寝物語にでも聞いて、織姫」
「え?」
「世界を変えた人はね、世界を変えただけで、一緒に歩いていないんだよ?」
「望むならね、あんたは一緒に歩いていけるし、背中を押してあげることも出来る。」
「だけど・・・」
「ルキアにしか出来ないこともある。でも、織姫にしかできない事があるわ。だって違う人間だもの。同じ事、出来るわけが無い」

くすくす笑いながら、ぎゅっと抱きしめてくれました。

「辛いときに、人の心配が出来るの。辛いときに、自分の弱さを認めることが出来るの。あなたは強いわ、あなたはいい女。」

ずっと、ずっと抱きしめて、髪を撫でて、ゆるゆると眠る瞬間に、おやすみなさいと、頬が温かかった。





眠っている間、一瞬冷たい風が吹いたけれど。
眠っている間、行って来るわと声が聞こえた気がしたけれど。





目が覚めたら。乱菊さんはおはよう織姫。ねぇ、あんたの寝言って、関連性があるの?と聞いてきたので、「ありますよぅ!」と答えて、二人で笑った。





黒崎くんにとって、誰が一番大切で恋しい人かは関係なく、私は私なりに、黒崎くんが幸せになることを勝手に祈っていようと思った。
彼が護りたいものを、安心して護れる様に。私は祈っていようと思った。


















































20060311