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+ トランキライザー +
「・・・お前、宍戸を宥めて来い。」 「えぇ・・・?!無理ですよ跡部さん・・・!」 無理と言って赦してくれる人ではない。(本当に出来ない事ならそもそも言わない人だという事は知らない) 行けと言ったら行かねば為らない。絶対命令には逆らえない。 なまじっか、尊敬している先輩だから性質が悪い。 「行け」 「・・・はい・・・」 最後の方は、もう、涙目。 「宍戸さん宍戸さん、どうかしましたか・・・?」 おずおずとご機嫌を伺いにきた犬。 「ちっ。跡部の差し金か・・・」 不満気な表情をしたら泣きそうな面をされた。 「宍戸さん宍戸さん、俺、何かしましたか・・・?!」 見下ろしながら上目遣いの犬。 「別に何でもねぇよ」 何となく、こう、行き場と言いようの無い感情をごまかす為に、長太郎の頭をわしわし撫でたら、あわあわしながらされるがままだった。 そのままがしがしと撫で続けて、何となく気分が上昇していく自分が居た。 「アニマルセラピー?」 通りすがりの滝の一言に、はっとしたのは俺だけではない。 |