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+ シャム双生児 +
ねぇ みなみ、と、いつもの笑顔の空っぽな表情で、抱きついてきた。 「例えば歪な形でも、南と一つで生まれて来れたら、俺たち、こんなに悩まなくてすんだかな?初めから一つだったら、誰にも非難されないですんだのかな?」 今したばかりの気だるい身体でひっついて、泣き顔みたいな笑顔で俺に聞く。 俺には、何を言えばいいか分からないから、率直に言った。 「何も言われないけど、でも、抱き合えないぞ?」 腹の上に乗ってきて、えへらえへらと笑う、いつもの千石清純。 「そうだね、うん、やっぱり一人ずつ離れて生まれてラッキーだったんだね。」 酷く俺たちに優しくない世界で、どうか、俺達はそれでも別々に生まれてきた幸運に喜ぼうと思った。 |