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+ はさみ +
自分で切った髪を、長太郎の姉ちゃんが切ってくれた。 綺麗に整えてくれて、とてもありがたいと思った。 「また、何かあったら切ってあげるわ。亮くんの髪、すごく綺麗だから」 俺の兄貴の知り合いで、俺の後輩の姉だから、当たり前のように俺の名前は知ってる人。 「ありがとう」 深くお礼だけして長太郎を連れて部屋を出た。 「長太郎、」 「はい?宍戸さん」 「頭、お前以外に触られるのって、あんまり好きじゃねぇや」 慌てふためく後輩を尻目に、もしこの一言で長太郎の未来が決まってしまったのなら、其れはそれだと思った。 |