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+ デルタ +
雨の音が静かに踊る。 それは、心地よい音だと思う。少なくても、今は。 何も言わずに、樺地は傘をさす。 其れは既に当たり前の事すぎて、今更その事に誰かが口を出す事も無い。 一人で傘を持った事なんて、そんなには無い。 いつだって樺地が傘を持ち、俺は俺の速度で歩くだけなのだ。 三角に、縦線を引いたら相合傘だ。 二次元に名前を書いてつかの間の恋人になんて願わない。 願わなくても、いつだって、雨が降れば相合傘だ。 三角に、横線を引いたらヒエラルキー。 俺とお前では、どちらが上に君臨するのか? 雨の日は静かに時間が過ぎていく。 当たり前に差し出される傘の中で、いつだって俺と樺地に関わる事を考えているのだ。 |