+ デルタ +



雨の音が静かに踊る。
それは、心地よい音だと思う。少なくても、今は。

何も言わずに、樺地は傘をさす。
其れは既に当たり前の事すぎて、今更その事に誰かが口を出す事も無い。
一人で傘を持った事なんて、そんなには無い。
いつだって樺地が傘を持ち、俺は俺の速度で歩くだけなのだ。



三角に、縦線を引いたら相合傘だ。
二次元に名前を書いてつかの間の恋人になんて願わない。
願わなくても、いつだって、雨が降れば相合傘だ。

三角に、横線を引いたらヒエラルキー。
俺とお前では、どちらが上に君臨するのか?



雨の日は静かに時間が過ぎていく。
当たり前に差し出される傘の中で、いつだって俺と樺地に関わる事を考えているのだ。




20050302