+ 通勤電車 +



「う・・・げ・・・」
「どうした?侑士?」
「いや、ケツに違和感が・・・」
「痴漢?」
「こんなガタイのええオトコにか?痴女さんとか?」
「お前、結構余裕な?」
「あー・・・そうでもあらん。気色悪くて、しゃべってへんと発狂しそうやわ」
「ふー・・・ん・・・」
「ぅわ・・・!ちょっ・・・!」
「これで、お前のケツの平和は守られたぜ!」

「がっくん・・・」

ぐいっと引っ張られた腕。
周りの視線。
電車の隅っこに陣取っていた岳人と入れ替わって俺が隅っこへ。

「ありがとうな、岳人・・・。でもな、むしろ、痴漢さんいらっしゃい状態やないのぉ・・・」
「あーん?オトコのケツをオトコが触ってどうすんだよ?」

ああ、このちっこいきゅーつふぇいすの誰より漢前の岳人さんは、そこらの女子よりも可愛いという自分の特徴を、てんで理解しておらんようです・・・。

「いままで、岳人のこと守ってたのに、今度からは俺が守られるんかい・・・」
「貸し一つって事で!今日の部活後に、返済してくれ!」
「はいはい分かってます・・・せやから今は、おひーさんと化した俺を、ちゃーんと守っったってなぁ」
「おう!任せとけ!」

朝の満員電車、こうやって俺のケツは、嬉々とした漢前岳人様に守っていただけました。あー・・・憂鬱やわー・・・




20050302