+ 鍵穴 +



「開ける勇気?」
「そ、開け放つ勇気。」

なんじゃそりゃ?と、岳人は首をひねった。

「自分の心、相手に開け放つんも、そらぁ、勇気の居るもんや。」
「そっか〜?」
「そやよ。」

「ああ、侑士のは、鍵穴とかついてそうだもんなぁ。」
「そうかもしれん」
「じゃあ、俺が鍵だな。お、簡単に開ける。よかったなぁ〜」

気の抜ける会話、嗚呼、なんて。

「そいえば、結局何の話してたんやろなぁ・・・?」



嬉しくて、その嬉しさすら誤魔化してしまいたかった。




20050331