+ 遠浅 +



どこまでも続く遠浅のように、私達の関係は平坦のままでは続かないかもしれません。

いずれ、遠浅にすら深みが訪れるように。

私達にもきっと、深みに溺れるように別れがくるでしょう。

それでも。

それでも、今、傍に居られるこの時を、私はけして、軽んじるつもりはないのです。



「どうかしたのか?柳生」
「いいえ、いいえ仁王君。何もありませんよ。」
「そうか、ならばよいよ。でも、一人で苦しむ事はないからの?」

できれば、遠浅には、終わりがなければいい。




20050510