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+ 子馬 +
まだエリザベートが生まれる前から、樺地は俺と一緒にいた。 エリザベートは、生まれたときから樺地を知っていた。 気位の高いエリザベートは、俺以外に全てを赦し、その背に乗せようとする事はなかったが、唯一樺地にだけは、その美しい鬣をなでる事を赦し、傅く事を厭わずにいた。 今もその理由はわからないが、エリザベートも樺地を愛してくれている。それだけ分かれば十分だと思った。 エリザベートだけでなく、屋敷中のありとあらゆるものが樺地を愛しているのだ。 そう、そしてその中でも、俺が樺地を一等愛し、俺が樺地に一等愛されているのだ。 |