願いを込めた指先の行為



偶然見つけた駄菓子屋で、宍戸さんが買ってきてくれたぱちんこ。
「ありがとうございます!」
と在りもしないのに尻尾を振るような勢いでお礼を述べたら、
「お礼なんか良いっつーの」
と少し照れた彼が可愛かった。

「早速やってみます!」
貰った事が嬉しくて、試してみたかった。

当たれ。当たれ。。。
たった一つの、叶いそうも無い願いを込めて指を離す。

ぱちん

青い空に向かって。
あの人に向かって。

「!いてっ!」

「ごめんなさい宍戸さん!大丈夫ですか?!」
「大丈夫だけどよ。ったく、お前のノーコン早く直せよ!」
口調の割りに悪戯っぽく笑う宍戸さんが、可愛くて仕方なかった。



貴方がくれた、俺の持つもので、貴方を傷つければ、一生、俺が責任取れるのに

僅かに浮かんだ哀しい思いは、この玩具で、何処かに飛ばしてしまおうと想う。










貴方のくれた、俺の持つもので、貴方を一生守れれば良い。










20031207
今朋 獅治

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