産まれてきてくれてありがとう。

俺を見つけてくれてありがとう。

だけどどうか、

俺以外には無様な姿は見せないで。

アンタを打ち負かしていいのは

この世で唯、

俺一人。



我が儘なプレゼントを



試合で無茶をしたのは少し前のこと。
その腕を抱きしめてくれるこの人が愛しいと感じる。

「俺に勝っといて負けるな。」

唯其の一言

「俺は負けない」

お前が傍に居てくれたから。
自分に負けないのだとわかったんだと言ったら、
君は其の大きな瞳を更に開けて、そして少し微笑んだ
「まだまだだね」

お決まりの其の言葉すら、今は只愛しい。



「誕生日おめでとう」
朝から何人の人間に言われた事か。
朝から来るプレゼント攻撃に、断る元気も失われ始めた頃だった
「ヤァ手塚誕生日おめでとう。しかし、誕生日の朝からうかない顔して」
「ああ、ありがとう乾。」
「手塚先輩、お誕生日おめでとうございます。これ、第一陣のプレゼントっす。」
そう言って、乾と海堂から合計10枚にも亘る紙袋を貰った。
「ああ、海堂もありがとう。で、これは・・・?」
「大丈夫。其のうち第二陣が来るから。」
乾はそういうと海堂の手を引いてさっさと昇降口へと向かってしまった。
一人取り残された俺は、プレゼントが更に増えていった。



朝のHRが終わる頃だった。
「てっづか〜誕生日おめでと☆これ、第二陣♪」
そう言って差し出されたのはまたもや紙袋だった。
「菊丸・・・?」
「ほら英二、ちゃんと要領よく話しなよ。手塚が困ってるだろう?あ。おめでとう。」
「2人ともありがとう」

「そろそろ第一陣の紙袋がまんぱんになる頃だってね。乾が言ってたからにゃ。」
「一体後なん陣来るんだ・・・。」
「其れはいえないな。ああ、あと、一陣二陣は俺たちレギュラーからの誕生日プレゼントだから。ありがたいだろう?」
人の悪い顔を見せて微笑む大石は、その場を後にした。

其の顔に菊丸がときめいていたのは見なかったことにしよう。



其れは、さあお昼の時間だと、席を立った瞬間だった。
「やぁ手塚。おめでとう。」
「ああ。ありがとう」
「おめでとう。手塚。」
「河村、ありがとう。と言う事はお前達が三陣か。」
「御名答。流石は我等が元部長って感じだね。」
艶やかに微笑みながら軽く人をおちょくる不二は、今日は隣に河村が居る分、いつもに比べれば其れは全く攻撃性を含んでいない。
「其れで三陣は何を?」
「ああ!そう、三陣は、部員全員からだよ!」
そう言って渡されたのは、何とも豪華なお重の弁当だった。
「皆で出し合って、河村の家に特注を頼んだんだよ。」
「うん。本当はただで善いっていったんだけど、不二とか皆が、プレゼントなんだから正規の値段で払いたいって言ってね。いつも以上に気合を入れて作ってもらったんだ。」

そう言って二人はじゃあね。と言って消えてしまった。
是はありがたく頂いてしまおう。生徒会室で(残務処理が残ってるらしい)



なんやかんやと放課後になった頃、こんこんと生徒会室のドアを叩く音がした。
「どうぞ。」
そういうと桃城が
「失礼します。」
と遠慮しながら入ってきた。
「ちぃーっす」
と無遠慮に入るのは越前。
「手塚先輩、お誕生日おめでとうございます。これ、皆からのプレゼントです。」
そう言って手渡されたのは大きなデコレーションケーキだった。
「じゃあ俺は是で。馬に蹴られる前に俺帰ります。ちなみにそいつもプレゼントの一環ですから。」
慌しく桃城が帰った後の沈黙。

「おめでとう。手塚先輩。」
「ああ。ありがとう。越前」
よく見ると、かれはピンクのリボンで腕を結ばれていた(とは言っても片腕ずつ、申し訳程度にだが)

「で?お前が最後の陣か?」

「そう。でも我が儘なプレゼントだよ。」
「お前はいつも我が儘だろう?」
「まあね。」

「最後のプレゼントを受け取るには、条件があるんだよ。」
「条件?」
「そう。条件。」
「何だ?」
「俺に勝っといて負けるな。」
「…俺は…負けない」

「Happy birthday kunimitu」
勝気な瞳を閉じて、キスを降らして。
是が最高のプレゼント。



でも

最後のプレゼントは何段階?










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間に合った!!!
お誕生日おめでたう!ぶちょ☆



20021007
今朋 獅治

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