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三千世界の鴉を殺し 彼と僕との間にナガれるものは、多分、黒くて深いもの・・・。
「跡部くん・・・」 意味も無く呼んでみた。 「・・・跡部・・・くん・・・」 小さく小さく啼いてみた。 君を呼ぶ声に意味なんてもの存在しないよ? ただ、酷く 酷く一人目覚める朝が辛かった。 どんなに激しく一つに成れたって 眼を覚ましたときに、僕を見てくれる君は居ない 傍に居るのは、ただ一人自分の夢(せかい)に行ってしまっている君。 「せん・・・ごく・・・」 「何?跡部くん・・・。」 「・・・」 「なぁんだ・・・寝言か・・・早く起きてくれないと・・・」 夢の中に居る自分にすら嫉妬。 君は残酷だよね。 君の髪を撫ぜる 僕の指は優しいよ。 だって僕は君が好きだから。 それでも、僕は君に待ってて欲しいんじゃない。 出来れば、一緒に。 少なくとも、君が僕より先に眼を覚ますことは無い。 だってほら。ラッキーだからね。 「なんだ・・・?もう朝か・・・?」 「おはよう跡部くん。」 「ああ。」 「よく寝れた?」 「はっ。愚問だな」 「そう?」 「お前が傍に居て、寝れるわけが無い。」 「手、出したくなるって?」 「朝からか?」 「違うよ。ずっと。朝が来るまで」 「朝が来たらどうすんだ?」 「朝なんか来させないよ。来ても気付かせない。」 はん。と、独特の笑い方をした彼。 「跡部くん」 「あん?」 「朝って鳥が煩いね。」 「そうか?」 「うん。そうだよ。煩くて、朝が来たことすぐに分かる」 清々しく鳴く鳥の声。 何にも邪魔などされたくない。 三千世界の鴉を殺し
朝に追われず二人でまどろめ ++++++++++ + ++++++++++ HP立ち上げ中の陣中見舞い。 2003 今朋 獅治 越前 海璃様 上記以外 禁 無断転載 |