ソドムとゴモラの街の様に

バビロンの塔の様に

俺の罪も

断罪されるべきなのだ。

蔓延った悪に、貴方の鉄鎚を。






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ねぇ海堂、俺と居て楽しい?

非道く性質の悪い質問だと思う。


俺と居て辛くない?このままずっとなれ合うの?君が壊れるまで。俺が壊されるまで。

んだよ・・・俺にどう言って欲しいんだよ・・・。別れたいならそういや善いじゃないか

ねぇ海堂、俺、疲れたんだよ。

離れてやればあんたは楽になるのか?

違う。違うんだ。そういう事じゃあ無い。

じゃあ・・・

そう言い紡ぐ彼の腕を自分の方へ引き寄せる。
べっどに座っていた彼を床に座った俺の脚の上へ座らせる。

君の傍に居たいと思う自分に疲れた。
君を思う負の感情を持つ自分に疲れた。
破裂しそうな爆弾のせいで、いつ君を傷つけるかワカラナイ自分に疲れた。
何一つ君の為に為らない思いに、自分が疲れた。

そんな事!

ねぇ海堂、ずっと昔、神様は奢り高ぶった人間に、悪が蔓延る街に、制裁を加えたんだ。

え?

神様は嘆き哀しんだかも知れないし、怒り狂ったのかもしれないね。
どちらにしろ神様は全てを無に還す事を択んだんだ。
其処に、慈悲なんてものは在ったのかな?ほんの一握りでも在ったかも知れない優しさも、
神様は全てを無に還したんだ。
蔓延った悪に、傲慢な人間に、神様は鉄鎚を食らわした。
其れが正しい選択なのかは誰にも分からない。
神様だからって、行う事全てが正しいなんて事は無いと思う。

だから・・・

だから俺は、無に還して欲しい。自分を・・・無へ。
傲慢な自分を、蔓延る悪を。
本当のところ、君もそろそろ辛いでしょう?
いつ壊れるかわからない人が傍に居たら。
だからね、俺の神様は君だから。君が俺に制裁を下して?
綺麗にしてよ。俺を。
君から離れてくれれば、きっともう、其れだけで十分。

出来ねぇ・・・俺には出来ねぇよ・・・。
俺は神様じゃねぇし、何より、あんたに鉄鎚を下すほどの悲しみも悪意もねぇ。
それでも

それでも?

アンタが其れを望むなら、それで楽に為れるなら、最後の慈悲で、アンタを壊してやる。
壊した後の辛さだって、アンタの為に・・・

そう。ごめんね。

先輩・・・

何?

乾・・・先輩・・・。

ああ。

さよなら・・・永遠に・・・。

ああ・・・



何時壊れるか分からない身体を抱えて、あの人は心配で心配で俺の傍から離れられなかったんだ。
爆弾を持った身体を、繋ぎとめてたのは俺の存在。
驚くほど穏やかに眠りに着いた先輩が綺麗で。

跨ったまま、その唇に口付けをした。

如何してこの人は、最期まで自分自身を悪と云うのだろう?
あの人が、俺の傍に居る事はあの人の傲慢だと言った。
あの人が、俺に対して思う負の感情は悪だと言った。

違うのに・・・全ては俺にとってどれだけ嬉しい事だったか・・・。

神様は、壊した後にどれだけの悲しみを背負ったか。

許されるなら、今度は俺が貴方の傍に居たいけど、其れは貴方を冒涜する事だから・・・



晴れ渡る空に、貴方を思って、俺は汚れない事を誓う。



俺を壊せる人は もう 居ない。










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クリスマス仕様(大嘘)
メリークリスマス☆乾海(挨拶・・・?)

全く持って今までのお話に関連しないものを作ってみました。
繋がってません。
パラレルみたいな感じで☆

乾さん、心臓に疾患が在ったようです。騙し騙し頑張っていたんですが、
老い先短い自分が海堂君を繋ぎとめてるのを悪だと思っていらしたようで、
海堂君にお別れを言うのです。

そんな感じです。




20021217
今朋 獅治

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